2011年 11月 27日
私の本棚から…「民家との対話」 |
重たく年季の入った箱を開けると、さらにハードカバーに覆われているのこの本…、実は夫所有の本なのです。
■タイトル 「民家との対話」
■著 者 大熊 喜英
■内 容 全国の民家や集落の調査に関わった著者が、描き集めたスケッチの一部を編集したもの
かれこれ40年ほど前、当時設計事務所に勤務していたころの夫が購入したものです。
初めて手に取ったとき、仰々しい装丁にため息が出ましたが、
線画だけのシンプルな描写や、よく観察されたスケッチに時間を忘れて見入ったことを覚えています。
仕舞い込まれていて日頃はほとんど目にすることはなく、いつかゆっくり見ようと場所を変えるたびに、出してはまた仕舞うを繰り返してきた本です。
昭和46年に書かれた「あとがき」によると、昭和26年頃までに民家の集落の調査の手伝いをしていたときのスケッチ…とあります。
おそらくこれらの民家のほとんどが改築されたり朽ちてなくなっているので、貴重な資料なのかも知れません。
そして民家が美しい理由として、民家そのものが最初から美を求めたものではなく、長い間の生活に根付いた機能美であるからだと記しています。
最後のページに当時の値段が記されていますが、給料が4万円ほどの時代に、よく買い求めたものだと感心してしまいます^ー^。
by ryonasa
| 2011-11-27 19:13