父と栗ごはんとキジと |
三泊二日の一時帰宅である。
ようすはこの前とほとんど変わらない。
違うのは、父のいる間、雨は一度も降らなかったこと。
日中は気温も高く、二日前にはツクツクボウシの声を聞いた。
久しぶりの自宅で一夜明け、朝食もそこそこに、早速、庭の草むしりを始めた父。
メダカ池の植え込みの雑草と一緒に、おたふく南天も切ってしまった。
少し注意したことに機嫌を損ね、裏山に沿った道をひとり歩き出した。
あとを追いかけ、話しかけて、墓地まで行くことにした。
朝は心地よい裏山の風。
柿の実も、たわわに実り…。
父がむかし作った石のベンチに、清々しい木々の影が映る。
そばの桜も、枝先の方から少しずつ紅葉し始めている。
お墓参りよりも、目の前の雑草が気になったようすの父。
しばし一緒に、草抜きの時間。
そして午後は、一緒にM子叔母を訪ねることに。
準備していた栗ごはんを炊いて、持っていった。
来ていた従妹も交えて、一時間余り、会話にならないおしゃべりを楽しんだ。
数ヶ月ぶりに妹の顔を見て、少し無口になった父。
どこまで理解しているのか判らないけど、何かを感じていることは確かな気がする。
『また会おう。あんたも元気で』と手を振り、助手席に座った。
父がいた二日間、日中はほとんど外で過ごした。
家の敷地内で思いのままに動く父を、遠くから見守った。
ウグちゃんも時々、父に甘えたりして私を手助けしてくれた。
つい先日、ホームへの長期入所が決まった。
いよいよ来週半ばには、入所予定である。
それまで、もうしばらく今の施設にお世話になる。
転々とするのは、もうこれでおしまいになるといいね。
父を前にして、いつも私の中で葛藤がある。
なんとか庭のある、馴染んだ場所で見てあげることはできないだろうか。
でも、こうして目が離せないとなると、やはり自宅介護は無理だろう。
それに、プライドだけは健在の父が、ときどき起こす癇癪に、私や母のストレスも半端ではない。
父にとっても、施設で親切にしてもらう方が、きっといいのだろう。
そう言い聞かせて、きょうも荷造りしたバッグを、迎えの車に積んだ。
着替えをさせた母のベアも、忘れずバッグに忍ばせて。
・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
きょうから10月。
しだいに深まりゆく秋、ことしが残り3ヶ月とは…。
まだまだ、やるべきことは山積み。
精一杯気持ちを立て直しながら、次の愉しみを探していこう。
午後、久しぶりにパソコンに向かう時間。
窓の外に何やら物陰が…。
なんと、オスのキジ。
鳴き声もしなかったのに…、彼女は一緒じゃないんだね。
『秋の午後 一段落の ねぎらいに
ひょいと登場 ハンサムなキジ』
あ、逃げないで。
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