記憶をたどる日々 |
昨日、久しぶりにみんな揃って叔母の家に行ったときのこと。
おしゃべりについていけない父が、突然、叔母の家の近くにある地元の小学校に連れて行って欲しいという。
その小学校には中庭に小さな池がある。
それを見に行きたいと。
休日で誰もいない校庭。
思い出話に出てきた小さな池は、すぐに見つかった。
その池を見て、父は嬉しかったのか手を叩いて喜んだ。
父が仕事で池の工事を手がけたのは、およそ40年以上前のこと。
昔の記憶をたどり懐かしむ…。
そして、私たちにそのことを覚えておいて欲しいと…。
今の父の頭の中は、ほとんどがそのことで埋め尽くされているような気がする。
父が造った睡蓮の葉の形をした池には、今、睡蓮が小さなつぼみを付けている。
残念ながら私の通った木造校舎はなくなり、旧中学校だったこの場所に新設されました。
六年生のとき一年間だけ通っていた妹も、同じように懐かしんでいた小学校。
盆地の家々が見渡せる小高い丘の上にあります。