父に会いに…今月二度目の面会に |
毎年同じように、季節は巡る。
この夏、違うのは父が家にいないこと。
施設にお世話になるようになって、もう5ヶ月が過ぎる。
まだ、転々としながらの利用にならざるを得ないけど…。
この先も、引き続きお世話になると思う。
母の体調も未だ順調とは言えないから。
きのう、二週間ぶりに父に会いに行った。
ケアマネージャーさん、施設の相談員さん、次にお世話になる施設の方と、父のようすを見に来て頂くことになっていたからだ。
いつも通り愛想よく私たちを迎えてくれた父。
話が終わって、ひとり父と向き合う時間。
せめて会える時は思いっきりそばにいて、手を握ったり背中をさすったりしている。
おしゃべりが好きな父。
耳が遠いので、できるだけゆっくり耳元で話しかける。
そうすると身体も、自然に寄り添うようになる。
以前より随分やせて、小さくなった父に、まるで子どもに話しかけるように。
父と娘。
そう思っているのは私だけなのが、ちょっと淋しいけど、
割り切って、思いっきり笑顔で楽しげにおしゃべりしている。
顔を見て、目を見て、手を取って…。
肩を抱くようにして話しかける。
幼い頃、きっと父が私にしてくれたように。
『今月末にまた、来るね。
そして、家に帰ろう。
病院があるし、お母さんやウグちゃんも待ってるからね。』
そう言って別れた。
いつものように、納得したようすで私に会釈をし手を降った。
でも、すぐに忘れてしまう。
そのことが信じられない真剣な表情の父を見ていると、
またいつも通り、切なさが込み上げてきた。
10日後、束の間父を迎える家の準備とともに、
気持ちよく受け入れられる、心の準備もしておかなくては…。
そう思って施設を後にした。
きのう午後7時過ぎの西の空。日が落ちて輝く雲…。
美しい夕映えが見られる時間が、いつの間にか早くなってきた。
季節は確かに秋に向かっている。
★去年のきょうは、こんなことを書いています。
『眠れない朝、起きられない夜』
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